有明海苔のおいしさの秘密

有明海苔のおいしさの秘密

有明海苔の支柱立て

栄養豊かな水

有明海苔の産地である有明海は、九州の一級河川である大きな筑後川と矢部川から栄養豊かな水が流れ込んでいる栄養豊かな海です。
また有明海の大きな特徴として、潮の満ち引きによる干満の差が非常に大きいことがあげられます。潮が引くと最大で約6メートルもの海面が下がります。
このため、潮の流れがたいへん速く、海の水が海底までよくかき回され、海の隅々までに酸素が行き渡り豊かな生態系が形成されているのです。

有明海苔

6メートルの干満差を利用した海苔作り

有明海は上で説明した通り、約6メートルの干満の差があります。有明海苔はその干満差をうまく利用して海苔作りが行われているのです。
まず、漁師たちは海に大量の支柱を立てて行きます。そして潮が満ちているうちにその支柱に海苔の網を張っていくのです。
こうすることで、海苔の網が海の中にある時間と海の上に露出する時間と二つの時間ができることになります。

有明海苔

潮が満ちているときは海の中で栄養をぎっしりと受け止めます。潮が引いて海の上に露出したらお日様の光を浴びてしっかりとうま味を閉じ込めるのです。
これは有明海という特徴的な漁場でしかできない海苔の生産方法であり、他の海苔漁場のようにずっと海に浸かりっぱなしでできた海苔とは違う茜色に輝く海苔が出来上がるのです。

有明海苔

柔らかく、とける海苔

有明海の海水の比重は、海苔の産地である瀬戸内海が26~27度の比重であるのに対し、22~23度と非常に低いのも特徴です。
この比重の違いで、海苔にどういった違いがうまれるかというと、海苔の硬さに差が産まれます。
瀬戸内海などの海の比重が高い産地では、黒い海苔ができますが、硬いです。
一方、有明海のように比重が低いと河川水が混じり柔らかくとろけるうまい茜色の海苔が出来上がります。有明海は、このように海苔の産地としては最高の環境をもった漁場なのです。

有明海苔

しかし、柔らかい海苔はたいへんなことに、雨が長続きすると1~2日で網から流れてしまったり、腐れて商品にならなくなったりと一般の海苔と比べて手入れがものすごく大変になります。
だから、有明海苔の漁師は、毎年が一年生なんです。
毎年気候は違いますので、毎年違う海苔の操作が必要となり、毎日が真剣勝負になります。
生産性の面ではまったくの安定性がない有明海苔ですが、その分おいしいのりが期待できるのです。

有明海苔独自の特別な等級【旬等級】

有明海苔には特別な等級があります。それは旬等級というものです。 アミノ酸含有量が45%以上の海苔だけにその等級付けが許されます。 アミノ酸含有量が45%以上のものだけを人の味覚ではなく機械で分別し、厳正に等級付けが行われます。

有明海苔ができるまで

有明海苔

4~6月

4・5・6月の間は、牡蠣(カキ)の殻に海苔の種を入れたり、フリー培養などをして海苔の種を育てます。
これから使う道具や機材の準備もこの時期に行います。

有明海苔

3~9月

3~9月は、培養場で海苔の種を育てたり管理や手入れなどをします。

有明海苔

カキの殻に海苔の種をいれます。顕微鏡で見ると、糸状になっているのがわかります。

水産試験場の指導員の巡回指導を受け品質向上につとめております。

有明海苔

8~9月

この暑い時期は、10月の種付けの準備が行われます。

有明海苔

9~10月

有明海は浅瀬の為、沖合いに支柱を立ててその柱に網を張ります。シーズンには沖が見えなくなるほど漁場にぎっしり支柱が立ち並びます。漁師たちはこれを「竹立て」といいます。

有明海苔

10月~

網が汚れやすいので、その間に海水をポンプで吹きかけて洗わなくてはなりません。

有明海苔

11月

種付けをして一ヶ月以上葉体が20cm以上成長すると海苔摘みをします。摘み取った網からはまた芽が伸びます。薄くした網の2枚は後期生産用の替網として、-30度位で冷凍庫に保管します。

有明海苔

12~3月

焼き海苔、味付け海苔に加工します。国際的な食の安全認証であるHACCAP認証を取得した清潔な工場で一年を通じて最高の海苔を作り続けています。加工の後、異物や破れなどを選別する厳しい検査が行われます。

摘み取った海苔は機械で細断し、大型の製造生産機で板のりとなります。